生えたての永久歯を守る!シーラントの特徴と処置後の注意点
「奥歯の溝が深くて、きちんと磨けているか心配」
「生え始めた永久歯をむし歯から守りたい」
お子さまの奥歯のお手入れについて、このように感じる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
磨きにくい奥歯の溝を守る方法の一つに、「シーラント」があります。
ただし、処置を受ければ歯磨きがいらなくなるわけではありません。
今回は、シーラントの役割と、処置後に気をつけたいことをご紹介します。
シーラントは奥歯の溝を守る予防法です
歯ブラシが届きにくい溝を材料でふさぎます
奥歯のかみ合わせの面には、細かく入り組んだ溝があります。
溝が深い部分は、歯ブラシを当てているつもりでも毛先が届きにくく、汚れが残りやすい場所です。
シーラントは、この溝を歯科用の材料でふさぎ、食べかすや歯垢が入り込むのを抑える処置を指します。
特に生え始めの奥歯は、周りの歯より背が低く、歯ブラシがうまく当たらないこともあります。
毎日仕上げ磨きをしていても、磨き残しが生じやすい時期です。
当院の小児歯科でも、こうした奥歯のむし歯予防の方法としてシーラントをご案内しています。
必要な歯や処置の時期は、お口の状態で判断します
永久歯が生えたら、すべての奥歯にシーラントが必要というわけではありません。
溝の深さや形、歯の生え方、これまでのむし歯の状況などが、必要性を考える手がかりです。
年齢だけで決めず、その歯の状態に合った予防法を選ぶことが大切です。
一般的な処置では、歯の状態を確認し、溝の汚れを取り除いてから材料を入れます。
健康な歯を大きく削って詰める、むし歯治療とは異なる処置です。
すでにむし歯が疑われる場合は、シーラントだけで対応できるかも含めて判断する必要があります。
生えかけの奥歯が気になる段階でも、当院へご相談ください。
シーラント後もお手入れが必要な理由
理由1:歯全体を覆う処置ではないため
シーラントが守るのは、主に材料でふさいだ奥歯の溝です。
歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目まで覆うものではありません。
処置を受けた歯にも汚れはつくため、毎日の歯磨きや仕上げ磨きを続けましょう。
生え始めの奥歯を磨くときは、毛先がその歯に届いているかを確認してください。
周りの歯と同じように歯ブラシを動かすだけでは、低い位置にある奥歯に当たりにくいことがあります。
強くこすらず、磨きたい場所へ毛先を合わせてやさしく動かすのが基本です。
理由2:材料が欠けたり取れたりすることがあるため
シーラントの材料は、一度入れたら永久に残るとは限りません。
一部が欠けたり取れたりすると、溝が再び露出することがあります。
処置後も定期検診を受け、材料が保たれているか確認することが必要です。
検診では、材料の状態やむし歯の有無を調べ、必要に応じて再処置を検討します。
小さな欠けは、ご家庭でお口を見ただけではわかりにくいものです。
取れたように見える、舌で触れると以前と違うなど、変化に気づいた際は当院へご連絡ください。
食生活も含めて、無理なく予防を続けましょう
むし歯予防では、奥歯の溝への対策に加え、毎日の飲食の習慣にも目を向けたいところです。
甘い飲食物を少しずつ長時間とり続ける習慣は、むし歯のリスクに関わります。
おやつの時間を決めるなど、ご家庭で続けやすい工夫を取り入れましょう。
当院では、仕上げ磨きのコツや、おやつの与え方・選び方についてもアドバイスしています。
「磨いているのに汚れが残る」「おやつの回数が増えてしまう」といったお悩みも、ご相談いただけます。
一つの処置だけに頼らず、お子さまに合うお手入れや生活習慣と組み合わせていくことが、予防の基本です。
よくある質問|Q&A
Q.シーラントをすれば、むし歯にならなくなりますか?
A.むし歯を完全に防げるわけではありません。
材料でふさいでいない部分にもむし歯はできるため、歯磨きや食生活への配慮が必要です。
処置後も定期検診を受け、材料の状態とお口全体を確認していきましょう。
Q.シーラントとフッ素塗布は、何が違いますか?
A.シーラントは、奥歯の溝を材料でふさぐ方法です。
フッ素塗布は、フッ化物を歯の表面に作用させ、歯の再石灰化を促すなどしてむし歯予防に役立てます。
働きが異なるため、お口の状態に応じて組み合わせることもあります。
Q.材料が取れたように見えますが、痛みがなければ大丈夫ですか?
A.痛みがなくても、材料が取れたかどうかを確認する必要があります。
見た目だけでは、溝や材料の状態を判断しにくいためです。
気になる変化があれば、次の検診まで待たずに当院へご相談ください。
まとめ
シーラントは、磨きにくい奥歯の溝を守るための予防法の一つです。
処置後も、毎日のお手入れと定期的な確認を続けましょう。
当院では、お子さまのペースを大切にし、年齢に合わせてわかりやすく説明しながら診療を進めています。
奥歯の磨きにくさや予防法について迷うことがあれば、気軽にご相談ください。



